元システムエンジニアで、現在患者の「いなほ」です。
今日は、ぜんそく(気管支喘息)患者になったときに必要なお値段(医療費)の話しをします。
- ぜんそくの治療費は高い(?)
- 何で高いの??
まず、数十年前は年間6000人いると言われた喘息死も、今では2000人を切るまで減ったと言われています。
その理由として、1990年代頃までは発作を起こしたときに抑える治療(対症療法)が主流でした。
1990年代後半より吸入ステロイド薬などを使った、発作を起こさないように予防する治療(コントロール)が中心になったからと言われています。
そのため、主治医の言うことを聞いてきちんと発作を起こさないようにコントロール出来れば、普通の人と変わらない生活を送ることが出来る(はず)です。
しかし・・・
ぜんそくの治療も重症度や主治医のさじ加減でかなり変わってきます。
お値段(医療費)もかなり変わります。
しかも、ぜんそくは名前くらいは誰でも知っているメジャーな病気です。
しかし、お値段(医療費)は他の疾患に比べて高いと思います。(個人的には)
ただ、上には上がありますが・・・
なぜ高いのか考えてみた
あくまでも個人の考え(しかも患者)ですが、いろんな角度で見ると気になることが出てきます。
ジェネリックが普及しない
1番の理由は、ぜんそく治療の根本となっている、吸入ステロイド薬(配合剤含む)のジェネリック(後発薬)が全然普及しないことかと考えています。
2019年末にやっとジェネリック発売
2019年12月、パルミコートとシムビコートのジェネリックがやっと発売されました。
ちなみに、パルミコートとシムビコートは吸入ステロイド薬に同じ成分(ブデソニド)が使われています。
メーカーも一緒です。両者の違いは、シムビコートには気管支を広げる成分(ホルモテロールフマル酸塩水和物)も追加されていることです。
お薬のお値段を比較すると・・・
お薬の名前 | 薬価 | 健康保険で支払う金額 (3割) | |
先発薬 | シムビコートタービュヘイラー60吸入 | 4,252.00 | 約1280円 |
ジェネリック | ブデホル吸入粉末剤60吸入「JG」 | 2,135.90 | 約650円 |
参考サイト:今日の治療薬2020、日本ジェネリック株式会社HP(2021年1月現在)
今日の治療薬2021を見ますと、1日1吸入2回が最低量となっているので、最低でも1ヶ月で丸1本使用することになります。
当然、他にも費用がかかる。そして、、、
上記はお薬単体の値段なので、調剤薬局で処方してもらうと他にも何やかやとかかり、それ以前に医療機関でも出費がかさみます。
発作が起きないようにコントロールするということは、毎月医療費を払い続けることになります。
風邪やインフルエンザのように医療機関に1、2回行けば済む話しではありません。
- 一例としてシムビコートを出しました
- 吸入ステロイドだけで言うと、ジェネリックより新しいお薬がどんどん発売されています。(その理由は何となく分かるような気がするのですが…)
- シムビコートもパルミコートも粉を吸入しているはずなのに、吸入時に粉っぽさを感ない特徴があります。
- 粉末(ドライパウダー)製剤の吸入ステロイドは吸入後に粉っぽさが残るのが欠点です。でも、両者にはあまり感じないです。その点は◎です。